最近、ニュースでも頻繁に放送されている教育現場などで起きた“大人のいじめ”。
“大人のいじめ”は社会問題の一つです。
いじめは、職場やパート先、ママ友、スポーツジムなど、とても身近なところで“大人のいじめ”が起きているんです。
調査をしたところ、「無視をされる」「必要な連絡がもらえない」「家のドアを汚された」などの多くの体験談が寄せられました。
いじめを受けた方のなかには、「いじめから逃げられない」「鬱で引きもりになった」「自殺を考えた」という深刻な声もありました。
そこで今回は、いじめの被害者や加害者、傍観しているという人を取材。自分がいじめられることで、子どもまで仲間外れにされているという“被害者”。「私は目立たないようにしてるのに、目立っている後輩が許せない」という“加害者”。何も言えないことに葛藤している“傍観者”。それぞれの立場からの思い、いじめにあった時にどうすればいいのか、周りの人は何ができるのかをご紹介します。
“大人のいじめ”の実態とは?!
大人になってまでいじめがあるの?!と思われる方もいらっしゃると思います。実際、大人のいじめは深刻な問題です。
いじめにあった時にどうすればいいのか、周りの人は何ができるのかをご紹介します。
職場で増える「いじめ・嫌がらせ」
厚生労働省が行った調査によると、各地の労働局などに設けられた「総合労働相談コーナー」に持ち込まれた「いじめ・嫌がらせ」の件数は年々増加。
平成30年度は82,797件で、10年前の2倍以上になっています。
引用:あさイチ公式HP
いじめが起きやすい職場とは?
社会保険労務士の須田美貴さんによると、いじめが起きやすい職場には共通点があるといいます。
- 人間関係が固定している。
- 上司が部下を管理できていない。
- 評価基準があいまい。
個人の成果が見えづらく給料にあまり差がないような職場では、社員の間で「自分は評価されていない」という疑念が生まれ、妬みから結果的にいじめに発展することもあるそうです。
また、過去いじめにあった体験から「自分を守るため」という自己防衛が過度に働き、いじめをする方も多いようです。
いじめている時も自分は悪くない。という正当化の理由を探していじめを正当化する方も多いようです。
職場でいじめにあったら・・・どうすれば?
職場でいじめにあった場合の相談先として、労働局や労働基準監督署などに設けられた「総合労働相談コーナー」や、社会保険労務士、弁護士などがあります。
いずれの場合においても、起きたことをメモするなど、「記録を残すこと」が重要だといいます。音声を残すのもいいです。
いじめにあい、労災に相談したことがある方へ調査したところ、実態は、労災も人手が足りず調査もいい加減。電話口では親身になって聞いていても担当者は案件をほったらかし。
引き継ぎもできていないまま、人事異動となり、ファイリングもほったらかし、という状況もあるようです。そのため個々記録をしっかり残すことが大切です。
もしも、身近な人がいじめられていたら・・・、何ができるのか?
いじめをなくすためには、周囲でいじめを見ている人の行動が重要になってくると専門家は指摘します。周囲で見ている人が多ければ多いほどいじめを助長し、エスカレートすることにつながるからです。いじめている人が悪いのは大前提ですが、いじめをいている人が多いほどいじめている人は自分は正しいんだと正当化してしまい。いじめがエスカレートしていくことへつながります。勇気がいるかもしれませんが、周囲の人の次のような行動が解決の第一歩につながるといいます。
通報者・・・信頼できる周囲の人に相談する。
シェルター・・・いじめられている人の相談にのり、孤立させない。
スイッチャー・・・いじめている人の興味をそらす。
記録・・・目撃したいじめの内容や、相談された事実を記録する。日時、誰がどのような言葉を発したか、など出来るだけ細かに記録。
専門家ゲスト:須田美貴さん(社会保険労務士)笹山尚人さん(弁護士)、片田珠美さん(精神科医)
引用元:あさイチ公式HP