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中国や海外で工場を探す時に押さえておきたい11のポイント

海外生産が主流になり、中国初め海外で物を生産される方も沢山いらっしゃると思います。

これから海外で生産工場を探そうと思われている方へ、

海外で工場を探す時の11のポイントをご紹介いたします。

 

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200〜300人規模の中国工場



中国にもその他の国にも工場は沢山あるけれど、

工場は良くても人が合わない、人が良くても工場のランク・条件が合わない等々、自社製品にあった工場を探すってものすご〜く大変です。

 

 しかし、実際中国工場や海外の工場とお取引をするのは簡単です。が、落とし穴は沢山ありますのでご注意下さい。

 

いい加減な工場とのお取り引きをした場合、

冗談抜きで10円ハゲどころか、500円だまのハゲがあちこちできるほど、工場とのやり取りが一番ストレスになります。

 

当たり前ですが、工場と担当者によって会社の信頼度も商品力も大きく変わるので、工場探しは妥協できません。

 

海外の様々な工場と直接取引をし、沢山沢山失敗を経験してきたからこそわかる、良い工場を探す11のポイントをご紹介いたします。

1.良い工場を探す11のポイント

(1) 言葉 が通じる

まずは、基本中の基本「言葉が通じること」。

当たり前ですが、ものすごく大切です。

日本の感覚がわかる方がいらっしゃるとさらに良いです。

海外で物を作る時、作りたいものの意図やクオリティがしっかりと理解できる人がいる。話す言葉がちゃんと通じることが一番大切です。

 

日本語できるスタッフいます。と言いながらメールでも電話でも意思疎通できない人も結構いるのでしっかり確認してくださね。

 

「うちには日本語ができるスタッフがいますのでご安心ください。」

と言われることがあるのですが、ここは要チェックポイントです。大体わかる。のレベルでもできる。と言われているケースも多々あります。

大体わかるのレベルだと、必ずと言っていいほど、解釈のズレが大きなズレとなりトラブルになります。

安易にお取引すると、何かしらトラブルが起こりますので、ご注意ください。

直接会えない場合、通信設備がある工場であれば、電話やスカイプ等でお話しされることをおすすめします。

 

あれ?な〜んかしっくりこないな。ちょっと違うな。と思ったらその感はズバリ当たってます。

さっさと他を探しましょう。

 

 英語がお得意な方なら英語でもOK.

どんな言葉でも、工場の方としっかり意志疎通ができること。

めっちゃめちゃ大切です。

 

(2)社長もしくはマネージャーの人柄をチェック!

これも当たり前なことなんですけど、私が出会った工場で、大小関係なく、社長がおおらかなのはいいんだけどおおらかすぎて肝心なところが抜けてたり、細かなところまで目が行き届いていない会社が結構ありました。

「大丈夫、大丈夫」と、なんでもOKする社長は「ほんまかいな。」と思うこと多し。

テキトー返事にはご注意を。

 

良い工場の社長は、ちゃんとディスカッションできるし、社長自体に向上心があり、やる気がみなぎっているので、良いお取り組みができます。

 

 覇気の無い社長の工場は、納期遅れが出たり、指示ミスが出たり、何かしら不良商品が出来上がってくる率が高いです。

 コピー商品も堂々と当たり前のように作る会社もごまんとあるのでご注意を。

そんな時は人が変わったように強気に出てくるので、真に受けてると ストレスです。

 

どんなに素晴らしい技術の工場でも職人でも、海外なので、すぐ側で確認してくださる責任者の方がしっかりしている人なのか、信頼できる人なのかはとても大切なポイントです。

 

いい加減な人もびっくりするほど多いので、海外の工場へ依頼する時は目が届かない分、工場の責任者が毎日工場にいるか、社長もしくは工場内部の方々へ指示する方としっかり意思疎通できるかどうか、をしっかり確認してください。

 

(3)センス(感覚)がいい工場を選ぶ

物を作る時、感覚やニュアンスなども伝えないといけないお仕事の場合は、その工場にいる人のセンス(感覚)も大切。

日本語ができる方がいらしたら電話かスカイプ等で直接お話しする事をおすすめします。

メールだけでは伝えきれないニュアンスもありますし、捉え方も変わります。

電話で話すとなんとなくお人柄がわかりすよね。

その方のセンスによって、商品にも差が出てきますし、

こちらの感覚をちゃんと理解し、感覚的なものを生産スタッフに伝える言葉のセンスがあるか無いかも非常に大切です。

こちらのニーズを正しくキャッチできるかどうかも大切なので、直接お話ししてみてください。

 

海外ではメールでのやり取りがメインになります。

メールで送った内容をちゃんと把握してくれているか。

返信されてくる内容が正しい内容かもしっかりチェックしてくださいね。返信内容が、あれ?おかしいな。と思ったら、その感はズバリ当たってます。その場合は、未練なく他を探しましょう。

 

(4)どこへ向けて輸出しているかを確認する

国が違えば文化も感覚も捉え方も違う事を前提に、日本に向けて販売したいのであれば、日本向けの商品を作ったことがあるか等の確認を必ずしてください。日本向けを一度も作ったことのない工場はどの国の商品を作っているかを確認してください。

日本以外の国の商品しか作ったことない場合は、日本の検品の厳しさであったり、クオリティの感覚が違います。

どうしてもそこで作って欲しい!と思うのであれば、工場へ直接行って工場内を確認することをおすすめします。

 

 (5) どのような商品を扱っているかを確認する

どんな商品を作っていてどんなブランドを作っているかも確認してください。

工場のクオリティがわかります。

 

 

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縫製工場



(6) 発注から納品までどのくらいかかるか確認

材料はどこから調達しているか、発注から納品までどのくらいかかるか。初めての相手なので、聞ける情報は細かく聞くことが大切です。

工場の場所と材料を仕入れる場所が離れている場合、納期もその分かかります。

発注から何日で日本に入ってくるなど、最初に必ず聞いてくださいね。

 

(7) 輸入時のインコタームズをしっかりと確認する

海外取引では、 FOBC&F、そしてCIFがあります。他にもDDUDDPなどもありますので、それぞれの違いに注意して下さい。

一般的によく使われているの海外取引はFOBが多いです。

FOB C&F CIFの違い

FOBとは

Free On Boardの略で本船上で売主の義務が免除されることです。

売主が通関を済ませ貨物が船に乗った段階で輸出者の所有権は輸入者に移りますし、費用負担も船に載せた段階で終わります。

危険負担の方も費用と同じで船に載せた段階で終了し、輸入者側に負担が移ります。

 

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FOB,C&F,CIFの違い

輸出者にしてみますと輸出までの費用は下記になります。

 

・製品の生産原価・・・商品単体の原価
・梱包費・・・・木箱梱包や段ボール代金など
・パッケージ代金・・・パッケージデザイン料・パッケージ原材料費など

・検査費・・・輸出検査法に基づく検査料金や検量数チャージなど

・国内運賃・・・倉庫から保税倉庫までの運送費

・乙仲に支払う船積みの諸費用・・・通関料・船積費用・保管料・CFSチャージ

・金利・通信費・サンプル代金など・・・銀行金利や取引を行う上で必要な費用

 

輸入者側にしてみますと船に貨物が載せられてから以降の費用が輸入者側の負担になりますし、 事故があった場合のリスクも輸入者側の負担になりますので、C&FかCIFでの契約の方が良いかもしれません。

 

CIFとは

Cost、Insurance and Freight, named port of distinationの略で、運賃・保険料込み・指定仕向港の意味になります。

CostはFOB価格でいう貨物を本船上まで載せる費用の事になります。Insuranceは保険の事で、Freightは海上運賃の意味です。

 

C&FはCIFの保険が適応されない条件になります。

 

 (8) 支払い条件

海外とお取り引きする場合は、大体デポジットというものが発生します。デポジットとは保証金のことです。基本的に中国では発注を行った時点で総額の3割を振り込むように言われます。

日本だと、締め支払い((例)末締め翌月末払い)が多いですが、海外の場合は、発注と同時にデポジットを支払います。

この支払いが無いと工場はピクリとも動きません。

デポジット(英語: deposit)とは、「保証金」と日本語に訳され、容器やサービスを利用する際に必要なカードなどを借りる際に支払う「預かり金」のこと。 使い捨て防止の観点から導入され、一般に、発行元に返却するとその支払った額が払い戻され、破損・紛失した場合には戻ってこない場合が多い。

wikipedia

上記にも記載されていますが、デポジットは戻ってこない事を前提にお支払いしてください。

工場によっては、稀に取引が継続的かつ安定的であれば日本の締め支払でも対応はしてくれますが、初回取引の場合や単発の場合は締め支払を受け付けてくれないケースが殆どです。

納品確認後に残額を期日までにお振込をしますが、必ず数量があっているか、良品が入ってきたか等の確認を忘れずに。

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工場長




(9) 検品

自社工場内で検品している工場もありますが、X線の機械がなかったり、検品する場所がない工場は必ず検品業者を入れる事をお取り引き条件に入れてください。
中国製品の品質はこの検品がとても大切。

検品業者が入るか入らないかでも大きく変わってきます。 検品を専門に行ってくれる業者はありますので、先ず探してみましょう。ただし、いい加減な検品業者の場合は、不良でも良品として納品してくるので、こちらもしっかり検品してくれる業者を探しましょう。

チェックの甘い検品業者の場合、言葉で例えるなら、パぁ〜としか見ていません。

流れとしては製造工場から検品業者へ製品を出荷し、検品業者が検品と製品の梱包をします(梱包は製造工場が行う場合もあります)。若しくは、検品業者が製造工場へ行って検品する場合もあります。

(10) 不良が出た時の対応

 これものすごく大切。

使ってすぐに出た初期不良などの場合、返品を受けてくれるか、返金してくれるか、お修理は?全良回収する場合など、お取り引きする前に細かに決めておきましょう。

 

(11) 対等に付き合える工場かどうか

作ってやってる。やってやってる。

と言ってくる工場や、圧力をかけてきたり、上から目線でくる工場はやめましょう。

こうしたいけど責任者が怖いから言えないな等々、そんな事を思う工場で作る商品には何かしら支障が出てきます。

オプションでもれなく半端ないストレス尽きてきます。

 

反対に、ものすごく腰の低い工場だからと言って、こちらが偉そうに出ることもいけません。

それに、腰が低いから。と言っても相手を侮ってはいけません。相手は何倍も上手なので、偉そうにしているとすぐに足元をすくわれます。

お互いにリスペクトしつつ、適度な距離感を保ちつつ、補い合えるようなパートナーシップがベストです。

 

コストが安いから。とか、数量が少ないから。とか、安易は考えで中国の工場や海外の工場とお取引すると、あとで大変なことになりますよ。

ご注意ください。

何かおかしいな、という気持ちがどこかにあれば、ちょっと待ってのサイン。

急ぐ気持ちはあっても焦らず、納得のできる工場を探してください。きっと良い商品に繋がります。

上記11点が工場探しをする際に気をつける要注意事項です。

 

ご参考になれば幸いです^^