アテンドといっても様々な方がいらっしゃいます。
ご自身がどんなサポートをしてほしいのか。
アテンドの方に何をしてほしいのかを遠慮なく、しっかりと伝えることが大切です。
要求がだと曖昧だと、いい加減な人にあたってしまうこともありますので、
こんなひとが人が。こんなことをして欲しいんだけど。等々、要望や希望があれば
事前にしっかりと伝えましょう。
アテンドの方と言っても、
通訳してれる方をアテンド。
ということもあれば、会社の取引先相手をアテンドしてくれる方。
という場合があります。
両方一緒にしてくださる方も多いです。
1.アテンドの種類
(1) 現地での通訳や案内をアテンドしてもらう
こちらの意味は「同伴してもらう」といったニュアンスですが、会社の取引先相手をアテンドすることとは異なり、あくまでも通訳や道案内などの部分的なサポートを受ける立場になります。
(2) 会社の取引先相手をアテンドしてもらう
取引先などに対して業務上同伴する際の「アテンド」は様々な意味合いを持ちます。「接待する」と同じニュアンスで使われ、道案内をするガイドとしての役割や交通手段の手配、会食するレストランの予約など様々な場面で相手をサポートしていく存在です。
今回は、どんな方がアテンドとしておすすめかをご紹介しますね。
2.アテンドとしておすすめな人
(1) 一緒にいてストレスを感じない人
海外にいる間はずっと一緒にいるので、一緒にいる時間ストレスのない方のほうがベストですよね。
国も違うし文化も違うため、まれにですが、イラっとくる方や合わない方もいらっしゃいます。
その場合は、違う方に交代してほしいことをお伝えして違う方にしていただくことをお勧めします。
(2) 言葉が話せる・通じる人
当たり前ですが、日本語が話せる人、ご自身の言葉を理解してくださる方がベストです。
片言の通訳は互いの理解に時間がかかり、第三者に伝えるには誤解や問題が起こりますので、やめましょう。
時折、日本語、時折中国語、時折英語。
意味わかんない・・・。ていう方もいるので事前確認は忘れずに。
笑って話せるうちはいいですが、仕事になると笑えなくなる状況になります。
何回話をしても理解できず、平行線になる人はやめましょう。
何語でもいいですが、ご自身が理解できる言葉を話せる人、その方の言葉を100%理解できる方、ご自身が話される言葉や気持ちまで汲み取ってくださる方がいればなおいいですが、最低限言葉はしっかりと理解していただける方を選びましょう。
仕事をするのであれば、よほどのことがない限り、人柄がいいから。とか、雰囲気で分かり合うってないですし、アテンドしていただくにあたり、そんな感覚は無用です。
(3) 移動車がある人
- 移動時間に半日~1日半かかるのが当たり前
ご存じのとうり中国は広いです。
なれない土地での移動。
そして大きなスーツケースを持っての移動はもっと大変。
広い大陸を移動する手段として、やはり車があるとないでは大違い。
現地の空港から工場まで、軽く半日かかるのは当たり前。
遠ければ、日本を出発して翌日のお昼に到着、なんていう工場もあります。行くだけで一苦労。
ここで、電車移動は非常につらい。
なにより危ない。
女性一人で移動なんてとんでもない。
電車も本数が少ないことが多く、3~6時間に1本という路線もざらにあります。
タクシーも運転手席と後部シートの間を鉄格子でがっちりガードした車もあるほど。
慣れている方でも過信は禁物。
現地で通訳をしてくれた中国人女性の体験談ですが、タクシーに乗車したらいきなり乗り合いタクシーでいいかと言われ数人がタクシーに乗り込んできたそうです。
まもなく、煙たいな~、と思った瞬間気を失い、気づけばお財布他バックの中身を全部取られて道端に置いてけぼりだったそうです。
タクシー運転手と乗り合いで乗ってきた数人がグルだったという、本当にあった怖い体験談です。
現地の方でも危ないと思われていますので、慣れない方ならなおさら。
工場やお取引先の会社の車で迎えに来て下さる方、車移動してくださる方を選びましょう。
知らない国、土地なので、ご自分で来てください。ていう工場もやめましょう。
よほど中国に慣れているなら別ですが、都心にある会社以外の工場など、ほとんどが交通手段が何もないところに工場があるため、その工場へいくのは本当に大変。
中堅の工場であれば、大体専用の運転手もいます。
可能であれば、工場の方かアテンドの方が空港までお迎えに来て下さるところをところをお勧めします。
(4) チケット・ホテルの手配など事前手配ができる人
ホテルの手配など、中国現地に行かないとわからないことも沢山あります。
工場付近のホテル事情は日々変わります。
現地情報をよく知っている方にホテルの手配をしてもらいましょう。
工場地帯のホテルは5つ星でもお安いです。
日本のちょっと高めのビジネスホテルくらい。
そして、睡眠をとるなら4つ星以上。
星数が多いホテルをお勧めします。
私は5つ星を指定していました。
余談ですが、
地方の星付きホテルは、高級ホテルと言ってもラグジュアリーという感じではなく、
お部屋は5つ星ホテルでも、大体「どよん」。とした感じです。
照明も、ぼあっ~とした感じ。
ずっと薄暗い。
都会のラグジュアリーホテルの星付きとは全然違いますので、
星付きだからと言ってお値段にビビることもありません。
お部屋の中は、だだっ広くクーラーが効きすぎ。
キンキンに冷えています。
切ると湿気がもあっと。
丁度いい!と思うことはまずありませんが、
危険を感じてヒヤヒヤして眠れない。
うるさくて眠れない。
なんてことはないと思います。
お風呂は大体、壁に大きなシャワーヘッドが付いています。
シャワータイムは毎回滝行です。
5つ星だし天井についているシャワーは高級なんじゃないの?と、
思われるかもしれませんが、高級感はゼロです。
湯量も温度調節も適度、というところがないので、
なかなかのテクニックが必要です。
ほとんどのお部屋はバスルームと洗面化粧台がセットになっていて、
シャワーの扉もちゃんとついているにもかかわらず、バスルームから水が漏れて
洗面台のところまで水浸しになります。
そのため、部屋に置いてあるスリッパはべちょべちょに。
なので、私は必ずゴム草履を持参していました。
ゴム草履、中国に限らず、どこへ行くにも持っていくと意外に便利です。
足元を気にされる方、ゴム草履持参をお勧めします。
(5) 日本の文化と中国の文化の違いがわかる人
やはり国が違うと何かと勝手が違うことが多いので、日本はこうだけど中国ではこうなんですよ等々、文化の違いなども踏まえて説明してくださる方はとてもよかったです。
違う国の方とお仕事をする際、その国の文化を理解することも大切です。
相手の考え方がわかれば伝え方も変わってくるので、違い等を教えていただくと
勉強になります。
(6) 気持ちに余裕がある人
ご依頼した方自身が、出来る仕事の容量を超えている人は、やめたほうがいいです。
アテンドや通訳をしてくださる方の多くは、同時に数社の仕事をしています。
結構な率で、ご自身ができるキャパ以上に仕事を引き受けて、何もかもが中途半端な方も多いです。
ある方は、取引先からひっきりなしに電話があり、こちらの通訳をしている間にも「ちょっとすいません」と言って、右手の電話で話す。
右手の電話を切ったと思ったら、左手に持った電話が鳴って「ちょっとすいません。」
と言って左の電話で話す。が繰り返すこと数十分。
時には1時間以上も電話のために打ち合わせが中断。
ということもありました。
その方の電話中はまったく話が進まず。
待ちくたびれた相手側の社長は、ふらふらと何処かへ行ってしまう。
やっと電話が切れたころに通訳をしようと思ったら、
どこかへ行った社長が行方不明で帰ってこない。
探している間にまた電話。
ということもありました。
又ある時は、日本から同行した3人がそれぞれに大切なポイントを結構な時間をかけて説明した時があったのですが、お決まりの右と左の電話を切った後、私たちの説明を一行程度の言葉で説明し終え、その話を聞いた相手も「わかった」。と。
「うそやん!」。
この説明、3言葉で終わる?!
あまりにもひどかったので、今はこちらに集中してほしい。というと、
その方は毎回、
「生きるためなんで」。
と言って、謝らずにそのまま何事もなかったように進行。
その又又ある時は、朝から耳から血が出るんじゃないか。
と思うほど電話をしていたので、
「大変だね」
というと、
「てきとーっす」
と。
よほど急ぎの要件がある場合は仕方がありませんが、
こちらは時間を作って工場まで来ているのに、たまったもんじゃありません。
時間も経費も、もったいないです。
しかし、このような方、あるあるです。
驚くことは沢山あるけれど、
真に受けてると身がもたないので、
ちゃんとお仕事してくれない人は、違う人に変えてもらう。
もしくは、違う会社とお仕事することをお勧めします。
中国の方がポツリと言われた一言で印象的だったのは、
「仕方ない」。
という言葉と感情です。
中国では理不尽なことが毎日のように起こる。
それを真に受けていると身が持たないし、どうしようもない。
だから、仕方ない。でやり過ごす。
これが中国だから。
と、思うそうです。
3.まとめ
とても素晴らしいアテンドをしてくださる方もいらっしゃいますが、そうでない方もいらっしゃいます。
最初からその方の事はわからないと思いますが、
やはりキャパ以上のお仕事を抱えていらっしゃると、集中力もないし、
大切な伝達事も伝わっていないことが多いです。ご自身のキャパ以上のお仕事してらっしゃる方はご自身の余裕もないし、こちらの仕事もおろそかになり、
トラブルの原因になります。
「この方、おかしいんじゃないかな。」と、思ったら、
他の方をお探しされる事をお勧めします。
4.番外編
(1) 食事
初めて行った工場では、おもてなしとしてお食事をご馳走してくださいます。
初めて中国へ行った時は、次から次へと出てくるお食事と、テーブルに収まりきらないほどの食事に感動するのですが、おなかの弱い方だと、食べてる最中からおなかの調子が急降下。美味しいんですけど、油の量が多すぎて合わない方も多いようです。
油ものオンパレードの食事に、汗も油っぽくなってくる感じです。
何を食べてもお腹は大丈夫。という方もいらっしゃいますが、
一日寝たきりになることもありますので、おなかの弱い方は控えめにされることをお勧めします。
腹痛のお薬も忘れずに。
現地の方に教えていただいたのですが、野菜など、生ものは基本的に洗わないので要注意。油で炒めるから洗わなくてよい。という考えだそうです。
本当なの?と、数人に同じ質問をしましたが皆さん同じ答えでした。
基本的にペットボトルのお水しか飲みませんが、
ペットボトルのお水はキャップを開けるとき、「プシュッ」と、音が聞こえるか。
を、必ず確認。
日本では考えられないですが、キャップが緩いものがあるらしく、その時は誰かが飲んでいる。もしくは、危ないお水。だそうです。
なので、キャップの音は必ず確認してください。
(2) 外出
都心にある会社や工場以外、
工場がある場所は基本的に郊外なので、夜の外出は禁止。
一度だけ工場へ行く道中、デパートのようなところに立ち寄ったことがあります。
不思議なオブジェがありました。
基本的なスケジュールは、空港に到着したらお迎えの車で工場へ向かう。
翌日も朝ホテルに車で迎えてきてもらってホテルから工場へ移動。
お昼と夜は食事のためにレストランの前まで車で行って、食べ終わったら運転手が迎えに来るまでレストランで待機。
そしてホテルへ帰る。
を、ひたすら毎日こなし、
外へは一歩も出ません。
毎日、車で目的地まで移動するだけです。
田舎でも、ホテルがある場所の周りは何かしらお店が沢山あって、ものすごく大きな家電屋さんも夜中まで開いているし、人も沢山います。
夜中でもネオンがギンギンについているのですが、 やはりここは外国。
昼夜問わず外国人がふらりと外を歩くことは大変危険なので、
無駄に外出されることは、控えられたほうがいいと思います。